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ED治療薬について

ED治療で最もメジャーなものと行ったら、投薬による治療でしょう。

特に、「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」といった、男性機能障害治療薬を使った治療がよく知られています。

このページでは、これら男性機能障害治療薬によるED治療についての情報をお伝えしていきます。

ED治療薬（男性機能障害治療薬）とは、勃起不全障害を治療するための薬剤で、有名なものとして「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」があります。

日本国内において、これら薬剤の投薬には医師の診断と処方箋が必要な医療用医薬品です。

過去、狭心症を患ってニトログリセリンなどを服用している主に高齢者がこれらED治療薬を個人輸入によって入手し服用した後、SEX中に死亡する事故が起こり、安全のため医師の診断と処方が必要な医療用医薬品として販売されるようになりました。

また、最初のED治療薬として脚光を浴びた「バイアグラ」ですが、この薬はもともと狭心症の治療薬として開発されたシルデナフィルという薬剤でした。

開発途中の臨床試験で、狭心症に対する有効な効果が見られなかったため、試験を中止し被験者にテスト薬剤の返還を求めたところ、返還を渋ったたため、理由を聞くとと勃起不全の改善に効果がみられるという事がわかり、ED治療薬として販売されることになったそうです。

「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」は、成分、製造元が違いますが、ED治療に役立つ仕組みはほとんど同じです。

男性が性的刺激を受けると、脳内から勃起中枢に勃起信号が伝わります。

勃起中枢に信号が伝わると、中枢末端部からNO（一酸化窒素）が陰茎周辺血管部に放出され、それを受けて血液中に環状グアノシン－リン酸（ｃGMP)が発生します。

このcGMPは、平滑筋を弛緩させ、陰茎周辺の血管を拡張させます。

陰茎周辺の血管が拡張する事により、陰茎海綿体に大量の血液が流れ込み、風船に空気が送り込まれるように、陰茎が太く、長く、硬くなります。

つまり勃起状態となります。

しかし、ｃGMPが発生すると同時に、５型ホスホジエステラーゼ（PDE-5）という物質も発生します。

この物質はｃGMPを分解する作用があり、この作用により陰茎血管の拡張は収まり、陰茎海綿体への血液流入はおさまり、結果勃起状態が終了してしまいます。

ED治療薬は、この５型ホスホジエステラーゼ（PDE-5）の作用を阻害する効果があります。

PDE-5の作用が阻害されると、ｃGMPがいつまでも陰茎血管内に残存し、陰茎血管の拡張が収まらず、結果勃起状態がいつまでも続くと言うことです。

ちょっと、難しい話でしたが、簡単に言うとバイアグラなどのED治療薬は陰茎の勃起状態を継続させるための薬と理解して頂ければいいと思います。

ここで注意してもらいたいのは、ED治療薬はあくまで、陰茎の勃起状態を継続させるもので、勃起自体を誘発する効果はありません。

つまり、媚薬のように薬を飲んだからといって、勝手に陰茎が勃起したり、性的な気分を高揚する効果はありません。性的な刺激があって初めて勃起するのです。

ED治療薬は、陰茎周辺血管を拡張させるだけの薬なので、精子の増加や精力の向上の効果は全くありません。

そのため、陰茎の勃起は維持できるが、射精ができない、あるいは射精しても精子が出てこないという事があります。

射精時の快感は、射精する精子量が多いほど高いので、ED治療薬を使ってのSEXは、快感が少ないという事もあります。

また、このED治療薬は血管を拡張させる機能があります。

この機能は陰茎周辺だけに限ったわけではなく、他の部分の血管を拡張させてしまう事もあります。

そのため、急激かつ大幅な血圧低下や心臓への酸素供給に支障をきたし狭心症などが現れるケースもあります。

狭心症など心臓の疾患を抱えている患者がこのED治療薬を服用するのは大変危険な事であり、ED治療薬の服用には医師の診断と処方が必要になっています。

糖尿病患者さんの中には勃起不全を訴える方も少なくありません。

そのため、ED治療薬を服用したいと言う希望もありますが、糖尿病患者さんには動脈硬化も抱えている方もいます。

動脈硬化があると、心臓に負担がかかっています。

その状態で血管を拡張するED治療薬を服用するとますます心臓への負担が多くなり、狭心症などが起きる事も考えられます。

また、近年の研究で糖尿病患者は血液中の５型ホスホジエステラーゼ（PDE-5）が減少すると言う事が分かってきました。

つまり、血管を拡張するための物質が少ない状態でいくらED治療薬を飲んでも、効果が薄れてしまうのです。

糖尿病患者さんのEDの原因は、糖尿病です。ED治療薬などに頼るのではなく、まずは糖尿病を治す事が先決ですね。