女性内性器について知ろう
内性器とは、体内にある生殖器官のこと。ペニスなど体外にある生殖器官は外性器と言い、医学的に区別されています。
女性の生理や妊娠、更年期障害、そして性について知識を深めるに当たり、一般的には目に触れることのない内性器について知ることは、大変重要な事です。
このページでは、男性と女性の内性器について解説し、その違いを認識してみます。
男性の内性器
まずは、男性の内性器について学びましょう。
男性の内性器(生殖器)を簡単に描くと下図のようになります。
男性の精子は、精巣で作られます。精巣は睾丸ともいわれる器官で、成人の場合一日におよそ一億以上の精子が作られるそうです。
精巣は陰嚢と言われる袋状の皮に覆われ、体外に飛び出しています。精子は熱に弱いため、精巣を飛び出すことにより体温より低い温度に保っています。
陰嚢の表面には多くのしわがあり、これがラジエターの役目をして温度を一定にしているそうです。
また、水ぶろなどには行った時は、陰嚢が縮み精巣を体内に収めることにより温度の低下を防いでいます。
精巣で作られた精子は、精巣上体に集められ、射精の時に精管を通り、前立腺に移動します。
その際、精嚢と前立腺から分泌された精嚢液、前立腺液と混ざりあい、精液となります。
精嚢から分泌された精嚢液には果糖が多量に含まれていて、その果糖をエネルギー源にして精子のしっぽは鞭毛運動をします。
また、前立腺から分泌される前立腺液は乳白色の液体でクエン酸を多く含む弱アルカリ性の液体で、精液を弱アルカリ性に保つことにより、酸性環境である膣内で精子が充分活動できるようにします。
また、上図には書かれていませんが、前立腺直下に尿道球腺(カウパー氏腺)という器官があり、射精の直前にここから尿道球腺液(カウパー氏腺液)が分泌されます。
この液は、弱アルカリ性で、酸に弱い精子のために尿道や女性の膣内をアルカリ性にするために分泌されると言われています。
精子が通る精管は前立腺以降、尿道と合流しますが、膀胱から延びる尿道には弁があり射精時にはその弁が閉まり精液と尿がまじりあわないようになっています。
女性の内性器
続いて、女性内性器について説明します。
男性の場合、精子は清掃で作られますが、女性の場合、卵子は卵巣に蓄えられています。
つまり、男性と違い卵子は常に作られているものではなく、卵巣に蓄えられているだけしかありません。
28日から30日に一度、卵巣から卵子が飛び出してきます。
卵巣は左右2つありますが、2つから同時に卵子が出てくるわけではなく、どちらかの卵巣から一個だけでてきます。
卵巣から飛び出した卵子はラッパの形をした卵管に取り込まれ、子宮に送り込まれます。
この時、タイミングよく精子が進入すると、卵管内にて精子と卵子が受精します。
子宮の内側は、子宮内膜が覆っています。
受精した受精卵は子宮内膜に着床し内膜から栄養分を受け取り胎児に成長していきます。
そのため、排卵日が近づくと子宮内幕は厚く膨らんできますが、排卵後受精しないと、厚く膨らんだ子宮内膜がはがれ、体外に排出されます。
これが生理です。
子宮の下端には、子宮頸管という器官があります。
通常は、この器官は閉じられていて精子は子宮内に入ることはできませんが、排卵日が近づくと器官は開き精子が子宮内に入りことができるようになります。
子宮の下に膣があります。
膣は常に湿っていて、内側に粘膜のひだがあります。
通常射精はこの膣内で行われます。
一般的な日本人女性の膣の内径は2~3cm、長さは7cmだそうです。