回復力とは?
回復力とは、男性が射精後、性交が可能になるまで性欲がもどる力の事をいいます。
男性は性的興奮により、性的絶頂(オーガズム)を迎えて、射精をすると性欲が減退し、しばらくは性的興奮を覚えても、陰茎が勃起しづらい状態になったり、勃起しても射精まで時間がかかったり、性交中に勃起状態の維持ができなくなったりします。
しかし、時間が立てば性欲はもとに戻り、普段通りに陰茎が勃起し、性交が可能となります。
一般に若年層ほど回復力が強い=射精後性欲が回復するまでの時間が短く、加齢とともに回復力は弱くなっていきます。
なぜ射精後性欲が減退するのか?
男性の場合、オーガズムに達し射精をすると、プロラクチン(Prolactin)というホルモンの一種が放出され、射精後すぐに快感が衰えます。
さらに血液中のプロラクチン濃度が高いと勃起しにくくなり、時間が経ち血中プロラクチン濃度が下がるとまた性欲も戻って来ます。
また、精子の製造にもある程度の時間がかかるので、ある一定の精子、精液は製造されるまで性欲は元に戻らないと言われています。
射精後、すぐに性欲が戻らないのは、1回の性交で受精の確率が高くなるように、充分な量の精子や精液が造成蓄積されるまで、性交をさせないようにするための、種の保存の知恵だと思います。
オーガズムとは?
オーガズム(Orgasm)とは、性的快感の絶頂のことでオルガスムス(ドイツ語 Orgasmus)やアクメ(フランス語 Acme)とも言われます。
また、オーガズムに達したときのことを「イク」とよく表現されます。
オーガズムは強烈な性的快感を覚えますが、その強弱はその時の体調に左右されますので、いつも同じような快感があるというわけではありません。
また、オーガズムに達すると、性器の充血、発汗、下肢筋肉の硬直、性器周辺の筋肉の痙攣など、無意識下の身体反応が発生します。
男性の場合は射精という分かりやすい反応がありますが、女性の場合は男性ほど明確な反応はありません。
マスターズ夫妻の研究によると、性的反応は以下の4つのサイクルがあるそうです。
- 興奮期-快感の目覚め
- 高原期-快感が一定の強度で続く時期
- 絶頂期-最高の快感を得る瞬間
- 後退期-快感が得られなくなり、性反応が消失する期間
この中の「絶頂期」がオーガズムであり、「後退期」が短ければ短いほど「回復力が強い」と言えるでしょう。
また、このオーガズムの迎え方には、男性と女性で違いがあり、この違いを充分理解して対応しないとパートナーとの関係も悪化するかもしれません。
- 男性のオーガズムの迎え方
- 男性のほうが女性よりオーガズムにいたるまでの時間は短く、オーガズムは射精を伴うので分かりやすいです。
また、射精直後にプロラクチンが放出されるので、オーガズム後すぐに、快感が衰え、しばらくは勃起しづらい状態になります。 - 女性のオーガズムの迎え方
- 女性は男性に比べオーガズムに到るまでの時間が長く、またオーガズム後もしばらくの間は余韻が残ります。
さらに、一度オーガズムを迎えても、男性のようにしばらくは性欲が無くなる、ということがないので、短時間の間に何回もオーガズムを迎えることができるそうです。
抜かずの三発
男性の回復力の強さを自慢する話の中に、よく「抜かずの三発」という話が出てきます。
これは、女性と性交し、射精した後、陰茎を女性性器から抜かない状態でまた勃起し、都合3回射精ができる、あるいは射精したということです。
しかし、このようなことが本当に出来るのでしょうか?
男性は射精後、体内でプロラクチンが発生し、性欲の減退と陰茎が勃起しづらい状態が続きます。
驚異的な回復力を持っていたとしても、再度勃起し満足のいく性交が出来るまで10分以上時間がかかると考えられ、その間陰茎を女性器の中に入れておくことは可能なのでしょうか?
現実的な話として、射精コントロールが出来ているということが考えられます。
つまり、オーガズムを迎えても、全ての精液を射精しない、あるいは全く射精しない事が出来れば、オーガズム後短時間で再度勃起し、性交が可能になると思います。
このように、射精を伴わなずにオーガズムを得ることを「マルチプル・オーガズム」といい、特殊な訓練により実現できるという説もあります。
昔の言葉で「接して漏らさず」という言葉がありますが、このような事が可能ならば「抜かずの三発」も可能ではないかと思います。