中学生くらいの娘から・・・
「お父さん、くさい!」
「お父さんの服と一緒に洗濯しないで!」
なんて言われたことがある方、結構いると思います。
職場の女子や奥さんからは、そこまで体臭について嫌われていないのに、なぜ自分の娘からは毛嫌いされるのでしょうか?
それには、2つの理由があるからです。
まず一つ目は、おやじ臭とも言われる加齢臭です。
加齢臭とは、中高年男性が発する独特の体臭の事で、
「ろうそくのような匂い」
「古本のような匂い」
と表現される、ちょっと脂っぽい臭いです。
この加齢臭は、皮膚表面にある皮脂腺というところから分泌される、皮脂に含まれるバイミトオレイン酸が雑菌により分解、酸化され生成されたノネナールという物質が原因です。
このバイミトオレイン酸は若年層の人も分泌されるのですが、運動不足や肉中心の生活などにより分泌量が増え、また酸化抵抗力や新陳代謝の低下により、中高年になるとノネナールの生成が多くなり、独特の加齢臭がするようになるのです。
加齢臭について、もっと詳しいお話は>>エムズジャムウマーケット・加齢臭!おやじ臭?
この加齢臭ですが、娘に限らず、奥さんや会社の同僚など、どんな方でもあまり歓迎しない臭いで、特別自分の娘だけが毛嫌いする臭いというわけではありません。
では、なぜ父親の体臭を娘が毛嫌いするのか?
それは2つ目の理由に秘密があったのです。
その、2つ目の理由とは・・・・
「フェロモンと遺伝子の関係」
なのです。
1995年に外国の科学者が行ったTシャツ実験というのがあります。
若い男性に2日間着てもらって体臭を付けたTシャツを、多くの女性に嗅いでもらったところ、その匂いをいい臭いと評価するグループと、くさいと評価するグループに分かれたそうです。
さらに詳しく調べると、その男性の遺伝子とかけ離れた遺伝子を持つ女性たちは、Tシャツの臭いをいい臭いと評価し、近い遺伝子を持つ女性は臭いと評価したそうです。
つまり、遺伝子が近い人同士は、その人の体臭を不快なものと感じるのです。
なぜ、そうなるのかというと、免疫システムに関係しています。
遺伝子的に近い者同士から生まれた子供は、免疫システムがあまり強くない、つまり体の弱い子供が生まれやすく、逆に遺伝子的に遠い者同士から生まれたことどもは、強い免疫システムを持つという事です。
体臭には、異性に性的アピールをするフェロモンが含まれています。
また、このフェロモンは、遺伝子に影響されるそうです。
遺伝子の近い相手のフェロモン・体臭を本能的に嫌う事により、免疫システムの弱い子孫を作らないという、素晴らしい仕組みがあるのですね。
というような事より、遺伝子的にすごく近い、自分の娘は本能的にお父さんの体臭(フェロモン)を嫌うのです。
同じような理由で、お兄さんや弟の臭いを嫌う女の子もたくさんいるんです。
奥さんは、もともとは他人なので、遺伝子的にも遠いから、あまりお父さんの臭いは嫌いにならないのでしょうね。
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